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カモメラン
Galearis Cyclochila
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特徴
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根は横に這い,ひも状。
葉は長さ4〜6p,広い楕円形で,1枚のみが根際から出る。
花は径1cm程度,淡紅色で浅く三裂し,普通2〜3個付く。
唇弁には赤紫色の斑点が目立つ。
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分布
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北海道・本州・四国
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開花期
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5月〜6月
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自生環境
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冷温帯〜亜高山帯の湿った林床や林縁に生育する。
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備考
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準絶滅危惧種(環境省)
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現状
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自生地は限られていますが,条件が良いと大きな群落を形成します。
採集圧よりも,無関心による生育環境の破壊の方が絶滅リスクとしては大きいものだと思われます。
入手は容易。
比較的暑さに強く,丈夫な個体が選別され,北陸〜東北地方で生産されています。
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● 全般
近年,流通量が増え,一本あたり数百円程度で入手できるようになりました。
深山幽谷の植物ですが,元々の増殖率の良さのおかげか,きちんとした生産が為されているようです。
しかし,生産品とはいっても高山植物,低地での栽培は困難を極めます。
栽培における主な失敗要因としては,冬の凍結及び夏の蒸れが挙げられます。
カモメランは栄養貯蔵部が少なく,トンボソウの様な姿で越冬します。
このような種は休眠期の乾燥や凍結に非常に弱いものです。
また,幅が広い軟質の葉は傷みやすく,雑菌や高温に耐えられません。
特に開花後,初夏〜盛夏にかけては細心の注意を払って下さい。
葉をどれだけの期間維持できるかは,地下部の出来不出来に直結します。
用土はなんでも構いません。
水をやや好むため,生水苔やクリプトモスを利用しても大丈夫です。
葉が傷みやすいので,無遮光は避け,施肥は控えめに管理します。
寒冷地性のランを育てようと思っている方は,まず,生産品のカモメランから挑戦してみて下さい。
比較的安価で入手しやすいうえ,うまく育てば毎年2〜3倍に増殖します。
これを安定的に維持できないようであれば,他の種は諦めるべきでしょう。
● 品種
銘品は存在しませんが,濃色花・白紫点花・白花・斑入り等の芸を持つ個体が発見されています。
どれも佳品ですが,殆ど流通はしていません。増殖が待たれます。
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