イチヨウラン
- D. ringens -



2013.9.7 静岡県

  日本の野生ランの中で最も風雅な種,と賞されるラン。 シンビジウムのように整った花と,いかにも野生ランらしい一枚の葉のバランスは,確かにとても好ましいものです。
  栽培は残念ながら不可能に近いです。 寒冷地の植物であることもその一因ですが,加えて菌への依存率の高さも原因に挙げられます。 炭素同化の少なくとも数割を共生菌に依存しているため,いくら涼しく管理しても,鉢内では衰退していってしまうそうです。

2013.9.7 静岡県

  一方,自生地における増殖率は悪くなく,しばしば株立が見られます。 栽培下でも一年目は株繁殖することがあり,それで栽培可能と勘違いしてしまうことも多いようです。 手は出さず,山で見るべき花と割り切ったほうが良い種でしょう。


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