ナツエビネ
- C. reflexa -



2011.8.26

  不思議な形の花を咲かせるエビネです。 北海道南部から九州まで広く分布しますが,日本海側の多雪地域に多い印象。 本州北部の個体が安価に流通しています(大半は山採り品ですが…)。
  北海道の奥尻島及び青森県西部には,葉の裏面に短毛が生えているオクシリエビネ C. r. var. okushirensis が分布します。

2011.9.3

  容易とは言えないものの,関東でも栽培は可能です。 基本的な管理は通常のエビネと変わりありませんが,やや暑がり,夜温が高くなる土地では花色が薄くなったり,蕾が腐ることが多いです。 また,湿度低下に非常に弱く,乾燥するとすぐに葉先が痛みます。 株分け直後や,バルブふかしを行う場合,密閉栽培しても問題ないほどです。 丁寧に管理すれば,結構増えの良い種だと思います。
  自生地では倒木や落ち葉の中など,腐食と間隙が多い土壌によく見られます。 栽培下でも似たような環境で生育が良くなるようで,細かく崩れやすい砂等よりは,水苔でふっくらと植えてあげた方が機嫌よく成長します。

2014.8.8 知人宅にて

  鹿児島で発見された純白花。 酔白花は稀に見られますが,純白の個体は極めて少ないです。 他に濃色花などが選別されていますが,暖地では本来の花色が再現できません。

2013.3.25 新潟県

  新潟県の自生個体。 生えている場所には纏まっているようで,この周囲だけで数百の株が見られました。 標高は低いですが,沢沿いの涼しい斜面です。


BACK / TOP

inserted by FC2 system