シュスランの仲間  [栽培種リスト]
- Jewel Orchids -


葉に美しい光沢や模様を持つものが多く,その美しさからジュエルオーキッド(宝石蘭)と呼ばれる仲間です。
多くの種が株分け・茎伏せ等で容易に殖やすことができ,コツさえつかめば栽培容易な種もあります。
しかし,ナメクジの食害・蒸れ・用土の目詰り等に弱く,ちょっと気を抜いた隙に全滅してしまうこともしばしばです。

※ 本来,シュスランの仲間とはGoodyeraのみを指しますが,ここでは便宜的に似通った属を纏めて紹介しています。
※ 正規の分類に従った一覧表はこちら



和名 学名 栽培の可否 耐暑性 耐寒性 増殖率 備考
キバナシュスラン
写真解説
A. formosanus 1.5 南西諸島の珍種。国内では沖縄本島北部及び八重山諸島からのみ記録がある。
近年のジュエルオーキッドブームのため,無菌培養による生産が為され始めた。
カゲロウラン
写真解説
H. agyokuana 鑑賞に適した種ではなく,売品の殆どが山採りにより供給されている。
栽培は特に難しくはないが,お勧めはできない。
ヤクシマアカシュスラン
写真解説
H. yakusimensis
ミヤマウズラ
写真解説
G. schlechtendaliana 古くから多くの変異個体が選別されている。
普通種だが気難しく,栽培は一筋縄ではいかない。
ハチジョウシュスラン
写真解説
G. hachijoensis シュスラン属としては強健な部類。
耐寒性もそこそこあり,凍結しなければ大概平気。
オオシマシュスラン
写真解説
G. hachijoensis
f. izuohsimensis
ヤクシマシュスラン G. hachijoensis
var. yakushimensis
カゴメラン
写真解説
G. hachijoensis
var. matsumurana
キンギンソウ G. procera 低温に弱く,5℃を割ると調子を崩す。気温さえ保てば雑草並みに強健。
ツユクサシュスラン
写真解説
G. foliosa var. commelinoides 九州以西に分布する大型のシュスラン。南方系の種だが低温に強い。
性質は変種関係にあるアケボノシュスランに準ずる。
アケボノシュスラン
写真解説
G. foliosa var. laevis 自生地では絨毯の様に増殖する。湿度の低下に弱く,植え替えを好む。
クニガミシュスラン Goodyera sonoharae 無菌培養が行われており,多少は流通にも乗っている様子。小型種の割に強健。
シュスラン
写真解説
G. velutina マメに植え替えさえしていればドンドン殖える。
ツリシュスラン
写真解説
G. pendula 東北地方の個体は暑がるが,西日本の個体は丈夫。
着生種だが,栽培のポイントは同属他種と変わらない。
ヒメミヤマウズラ
写真解説
G. repens × × 増殖率の良い種だが,とにかく高温に弱い。暑さが続くと成長が止まり,芯が腐る。
近年販売品を見る機会が増えたが,その殆どが採集品だと思われる。
ベニシュスラン G. biflora 殖えにくく,高温や低湿度に耐えられない。流通量は多いが栽培は難しい。
ヤブミョウガラン
写真解説
G. fumata (○) キンギンソウと同様の扱いで十分育つ。根伏せによる増殖も容易。
シマシュスラン G. viridiflora 近年ようやく無菌培養苗が生産され始めた。
ヤクシマヒメアリドウシラン
写真解説
V. yakushimense ハクウンランに近い種だが,栽培は可能。増殖率も悪くない。
ハクウンラン V. nakaianum × 原因は不明だが,栽培下では成長が鈍り,最終的に消滅することが多い。
イナバラン
写真解説
O. inabae (△) 南方系の種で寒さに弱い。葉も軟質で薄く,ある程度の空中湿度が必要。
花は不思議な形をしており面白い。
ジャコウキヌラン
写真解説
H. odorata 南西諸島の稀産種。強健だが,寒さには弱い。根茎を伏せれば簡単に苗を得られる。
イリオモテヒメラン M. bancanoides 1.2 販売品はよく見るが,多くは採集品。栽培は楽な部類で,矢伏せで容易に殖やせる。
カンダヒメラン M. kandae 1 業者によって実生苗が生産されているが,栽培は難しい。
小型で体力がなく,年々ジリ貧になって消えてしまうことが多い。
ホザキヒメラン
写真解説
M. latifolia 1.5 草体が大きく,強健な種。ユウコクランなどと同様に育てられる。
イリオモテヒメランと同様に,矢伏せで増殖可能。


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