スズムシソウの仲間
[栽培種リスト]
- Liparis -
昆虫に似たユニークな花を咲かせる一群です。
とても魅力的な仲間ですが,栽培が難しいものが多く,長期に亘り同一個体が維持されているケースは稀。
クロスズムシソウを筆頭に,近年は実生苗の生産が盛んになってきたのが救いです。
※ 国内産リパリスの詳しいリストはこちら。
和名(慣用名)
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学名
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栽培の可否
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耐暑性
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耐寒性
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増殖率
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備考
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コクラン
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L. nervosa
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△
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◎
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△
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1.5
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関東地方にも自生するが,凍結には弱いので注意。 ちょっとした事で調子を崩しやすく,栽培容易とは言いがたい。
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ユウコクラン
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L. formosana
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◎
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2
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凍結にさえ注意すればとても強健。根が悪くなると高芽を付ける。
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シマササバラン
[写真解説]
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L. f. var. hachijoensis
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ササバラン
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L. odorata
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×/△
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△〜○
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○
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1〜1.5
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本属のランとしては珍しく,草原に生育する。 増殖率は個体ごとに異なるようで,系統によっては栽培可能? やや明るい環境を好み,ダイサギソウなどと同様にして育てられる。肥料好き。 種子も比較的つきやすく,無菌培養も容易である。
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ギボウシラン
[写真解説]
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L. auriculata
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×
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◎
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1〜1.2
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"落葉性リパリス" と呼ばれるグループ。
冬は葉や根をふるい,株元の小さなバルブのみで休眠する。 この仲間は殆ど栄養繁殖せず,性質も弱い。さらにバルブはナメクジの大好物。 若い個体は栄養繁殖することもあるが,それも歳をとるに連れ減衰する。 短期的な栽培は可能でも,以上のような理由から長期維持はほぼ不可能。
栽培は控えたい仲間であったが,近年は無菌培養苗が流通するようになった。
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クモキリソウ
[写真解説]
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L. kumokiri
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ジガバチソウ
[写真解説]
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L. krameri var. krameri
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クモイジガバチソウ
[写真解説]
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L. truncata
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スズムシソウ
[写真解説]
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L. makinoana
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(クロスズムシソウ)
[写真解説]
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フガクスズムシソウ
[写真解説]
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L. fujisanensis
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キノエササラン
[写真解説]
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L. uchiyamae
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○
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◎
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○
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2
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確認された自生個体数はごく少ないが,栽培・増殖共に容易。 流通品のほぼ全てが同一個体からの増殖品である。
台湾にはよく似たナカハララン L. nakaharai が分布する。
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コバナチケイラン
[写真解説]
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L. elegans
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チケイラン
[写真解説]
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L. bootanensis
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△
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1.5
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湿度や冬季の温度が足りないと生育不良を起こす。ナメクジの食害も多い。 性質は地生ランにやや近く,根が完全に乾燥するのを嫌う。
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