その他の地生ラン
- Terrestrial Orchids -


シランの仲間 / ネジバナの仲間 / フタバランの仲間 / キヌランの仲間 / 菌従属性の高いラン



■ シランの仲間  - Bletilla, Spathoglttis -

和名 学名 栽培の可否 耐暑性 耐寒性 増殖率 備考
シラン
写真解説
B. striata 2 ガーデニングにも用いられる強健種。凍結とウイルスには弱いので注意。
(アマナラン) B. formosana 台湾原産。耐寒性がシラン以上に乏しく,冬は多少加温して栽培したほうが安全。
コウトウシラン S. plicata × 耐寒性が皆無で,気温が10℃以下になると生育が止まり枯死する。
気温さえ維持できれば極めて丈夫。



■ ネジバナの仲間  - Spiranthes -

和名 学名 栽培の可否 耐暑性 耐寒性 増殖率 備考
ネジバナ
写真解説
S. sinensis var. amoena 1.2 よく見かけるが,栽培下での長期維持は難しい。
個体差や地域変異が大きい種である。
屋久島には "ヤクシマモジズリ" と呼ばれる非常に小型の個体群が存在する。
また,礼文島の個体群は花色が濃いとされ "レブンモジズリ" の名前で流通している。
他にも,小型かつ無毛の "イズノシマモジズリ" 等,様々な個体群が確認されている。
ナンゴクネジバナ
写真解説
S. sinensis 伊豆諸島及び奄美大島以南に自生する。
ネジバナ似るが,花茎に毛が無く,春先に開花する。



■ フタバランの仲間  - Listera -

和名 学名 栽培の可否 耐暑性 耐寒性 増殖率 備考
アオフタバラン
写真解説
L. makinoana (△) 1.2 Listera で栽培し得るのはこの2種のみ。
他の種は体力・耐暑性共に皆無で栽培は不可能。
ヒメフタバラン
写真解説
L. japonica



■ キヌランの仲間  - Zeuxine -

和名 学名 栽培の可否 耐暑性 耐寒性 増殖率 備考
キヌラン Z. strateumatica 1 個体寿命が短いため種子更新が必要だが,栽培は難しくない。唇弁は2裂する。
チクシキヌラン Z. strateumatica f. rupicola 唇弁が裂開しないタイプのキヌラン。自生個体数はこちらの方が多い。
イシガキキヌラン Z. gracilis var. sakagutii 1.2 見た目の割に丈夫で,低温と乾燥にさえ気を付ければ栽培可能。
観賞価値は乏しいが,無菌培養も行われている。
ヤンバルキヌラン Z. gracilis var. tenuifolia
アオジクキヌラン
写真解説
Z. affinis



■ 菌従属性の高いラン  - Cephalanthera, Cremastra, Tipularia -

和名 学名 栽培の可否 耐暑性 耐寒性 増殖率 備考
ヒトツボクロ T. japonica × 1 観賞価値は殆ど無く,栽培も不可能。手を出すべき種ではない。
キンラン
栽培に関して
C. falcata ×/△ 永らく栽培できないランの代名詞的存在であったが,近年実生苗が流通し始めた。
無菌培養により生産された個体は菌従属性が低く,栽培可能。
ギンラン C. erecta × 自生個体は菌への依存度が高く,鉢での栽培は不可能。移植も滅多に成功しない。
無菌培養での増殖が待たれる。
ササバギンラン C. longibracteata
クゲヌマラン C. alpicola var. shizuoi
サイハイラン
写真解説
C. appendiculata 1.2 一般的に菌依存性が高く,栽培不可能とされている種。
共生菌への依存度は個体差が大きく,中には鉢栽培が可能な個体も存在する。
自然下での個体数は未だ多く,時として斜面一帯を覆い尽くすこともある。
トケンラン C. unguiculata ハダニに侵されやすく,菌への依存度も非常に高い。更に低地では暑がる。
秋芽によって枯れてしまうことも多く,鉢栽培は不可能に近い。
コケイラン
写真解説
Oreorchis patens


BACK / TOP

inserted by FC2 system