シシンラン
- Lysionotus pauciflorus -



2011.7.25

2011.7.25

  伊豆半島以西に分布するイワタバコ科の着生小低木。 夏に筒型の白い花を少数付けます。 自生地では照葉樹の幹などに着生し,苔の中に長い地下茎を走らせているそうです。

2011.7.25

  栽培は至って容易。 何もせずともランナーで勝手に増殖します。 ヘゴ鉢等に植えると,鉢のあちこちから枝が出て面白いです。 接地面から直ぐに根を出すため,挿し木も非常に簡単。 なんと葉挿しも可能だそうです。 寒さにも強いですが,霜に当てると葉が傷み,散ってしまいます。 一応南方系の植物ですので,そこだけは注意してあげましょう。
  ちなみに,これだけ聞くといかにも強健な普通種に思えますが,自然下では意外と少ない種です。 環境省RDBでは絶滅危惧IB類に指定され,自生地が天然記念物に指定されることも多くなっています。
  なお,園芸店などで "シシンラン" として販売されている植物は,中国産のタイワンシシンラン L. apicidens であることが多いです。 国産のシシンランとは,茎が直立する点や,花色が濃い点などで区別できます。 なお,タイワンシシンランも沖縄県で国内での自生が確認されていますが,花色が薄く,若干普通のシシンランの雰囲気も伺えます。 鳥取県などでも "タイワンシシンランのようなシシンラン" が見られ,この2種を区別する必要は無いのではないかという意見も散見されます。


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