ヤドリコケモモ
- Vaccinium amamianum -



2015.3.21 東京山草会にて

2014.12.6 東京山草会にて

  奄美大島にのみ分布する着生ツツジ。 島内でも見られる場所は少なく,現存する自生個体は数えるほどだそうです。 環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧IA類(CR)とされており, 2000年には「種の保存法」における国内希少野生動植物種に指定されました。 2014年現在,法律で指定された部位(種子を除く全草)の譲渡は全面的に禁止されています。 ちなみに写真は指定以前から栽培されている認可品。 栽培下では強健な種で,ランナーや挿し木で無数に殖やせるそうです。
  近縁種としては,台湾ヤドリコケモモ(オオバコケモモ)Vaccinium emarginatum などが存在し,一部の専門店で生産されています。 こちらは規制されていませんので,栽培するならこちらをどうぞ。

2014.12.6 東京山草会にて

  肥大した貯水根。 そこそこ大きな株にならないと見られません。 本種はシイなどの樹上に着生する植物ですので,こうして貴重な水分を蓄えるそうです。

2014.12.6 東京山草会にて

  ヤドリコケモモの果実。 中には数粒の種子が入っています。 挿し木に比べれば難しいそうですが,この種子からも増殖は可能です。 なお,本種の種子は「種の保存法」において定められた部位ではないそうで,特に規制はかかっていないと聞きました。 どうしても入手したい場合は,栽培者から種子のみを譲り受ければ良いのかもしれませんが… 法律の解釈はデリケートなものですし,法自体も時とともに変化します。 正確なところは環境省に直接問い合わせたほうが無難です。

2014.12.6 東京山草会にて

  挿し木によって得られた小苗。 赤い葉は展開したばかりの新葉です。 湿度と水分のみ確保しておけば容易に発根します。 取り木の時期も選びません。 生花のように,水に挿しておくだけでも問題ないそうです。

2014.12.6 東京山草会にて

  斑入りの個体。 稀に枝変わりで発生するようです。


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